中国とインドの発展

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中国とインドの発展

中国とインドが成長している理由

ただし中国は社会主義経済であるため、ある程度、ステートキャピタリズム(国家資本主義)が生きて、国が経済をコントロールできる可能性がある。
中国には財政的な余裕もあり、財政で支えることをすでにやっているし、それをさらに広げることもできるだろう。
中国政府は、中国経済が崩壊して世界が深刻な状況になるのを避けようとするし、そのための手段もかなり持っているというわけだ。
もしものときにはアジアの中で日本が最も影響を受けることになるのだから、日本としてもバブル崩壊の回避に協力すべきである。
中国が日本の支援を求めるかどうかはわからないが、少なくとも日本としては協力の姿勢を見せるべきだ。

日本にとって中国は最大の輸出相手であり、最大の経済パートナーなのである。
公表データの「信憑性」はともかく、「トレンド」は読める
「中国の公表するデータはいま一つ信用できない」といった指摘もある。
だが、やや皮肉な言い方をすると、絶対的なレベルでは信頼できないにしても、同じ方法でうそをついているとすれば「シリーズとしてのデータ」には意味があるとは言えるだろう。
「つまり、上がったり下がったりというトレンドは信用できる、ということである。
本当に8%なのか、6%なのかはわからないが、8%が7%に下がったという「方向性」については、ある程度の信頼を寄せてもいいということだ。

G7を構成する先進国の発表はほぼ信頼できるが、G8に入っているロシアもある意味では特殊な国だし、G3となるといろいろな国が入ってきて、個性もあるだろう。
中国の政府系ファンドが日本企業を買う動きも目立ってきているが、そう恐れることはない。
日本も中国の企業を買えばいいことで、グローバリゼーションの現代ではそういうことは世界的に起こる。
ただし不動産を買われるのは問題である。外国人の所有を禁止するなど、そこは国が断固とした対応をしなければいけないのではないだろうか。

インドルピーは弱含みで推移している。

原因は世界的な不況であり、世界経済に不安が生じると、マネーには安全性の高い資産にシフトする動きが生じる。
新興国からは資金が流出しやすく、インドからもお金が出ている状況だ。
「中国は国がある程度コントロールできるが、インドには物事がなかなか決まらない
民主主義の弱さがあり、ルピー安を止められないでいる。
通貨は国力を表すものなので、将来的にはルピーも元も再び上がっていくだろうが、当面は難しい展開だ。
インドは内需中心の国であり、中国ほど貿易依存度は高くないものの、欧米とのIT関係のBPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)は大きく、世界不況の影 響は避けられない。

また、主要産業の一つである農業はモンスーンによって相当変わってくるが、2012年はモンスーンの状況がよくないと言われている。
「インドとインド以西に日本のチャンスがある
それでもインドには底知れぬポテンシャルがある。
インドにとって最大の課題はインフラ整備である。

さまざまな計画をPPP(パブリック・プライベート・パートナーシップ)、つまり民間資金を導入した官民のパートナーシップによって達成しようとしており、空港や港湾はだいぶよくなってきたが、電力や道路はまだまだ未整備である。
インフラがインド経済の最大の課題であり、言い換えればそこに膨大な需要がある。
それをうまくハンドリングできれば、インド経済はある程度順調に進んでいけるだろう。
さらに、インドは人口が多く、巨大な人口の半数以上を四歳以下が占めている。圧倒的な若さという強みがあるのだ。
「中国の人口が2億人強でピークを打ち、減少局面に入るのに対し、インドは現在2億4000万人程度で、今後も増え続け、2050年には7億人近くになることが予想される(8ページ図)。
中産階級は現在、人口の6~7%に当たる7000~8000万人で、今後1年で4~5億人に増加する。
このことから考えても世界で最も高い成長率が期待でき、人口が逆転する2年後あたりに中国とインドの成長率も逆転すると思われる。

トヨタ、日産、ホンダなどもインドでの生産を拡張しているが、インドに進出する日本の企業は、現状はインドから他国へ輸出するというより、インドで生産してインドで売ることを念頭に置いている。
しかし、インドで売るということは、インドから西に行くチャンスが開けるということでもある。